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アルカリ乾電池とマンガン乾電池はどう違う?
私たちが日常的に利用する電池には、アルカリとマンガンの2種類がありますが、それぞれ、どのような違いがあるのかをご存知でしょうか。この記事では、アルカリとマンガンの電池がそれぞれどのように異なり、どんな用途で使うのかをわかりやすく解説します。
目次
アルカリ乾電池とマンガン乾電池の違い
アルカリ乾電池とマンガン乾電池には、同じ二酸化マンガンという材料を使いますが、電解液や二酸化マンガンの分量によってそれぞれ特徴が異なります。
アルカリ乾電池の特徴
アルカリ乾電池はその名の通り、電解液に「アルカリ性の水酸化カリウム」を使用しています。また、マンガン乾電池に比べると二酸化マンガンや亜鉛の分量が多いのも特徴です。アルカリ乾電池はマンガン電池と比較すると、パワーと容量が2~5倍ほど大きいため、パワーが必要な機器への使用に適しています。
マンガン乾電池の特徴
マンガン乾電池は、電解液に「弱酸性の塩化亜鉛」を使用する乾電池です。アルカリ乾電池に比べるとパワー・容量ともに劣りますが、休ませると電圧が回復するという特徴を持っています。このような特性から、省電力で稼働する機器や休みを挟みながら使う機器(リモコンなど)に適した乾電池と言えるでしょう。
アルカリ電池とマンガン電池は目的ごとに使い分けよう
それぞれの電池には特徴がありますが、どのように使い分ければいいのでしょうか。迷った時は、以下のポイントを参考にして使用しましょう。
アルカリ乾電池
アルカリ乾電池はパワーと容量が大きいため、ラジコンやデジカメの電池など、大きなパワーを短い時間で使う用途に適しています。例えば、以下のような機器を使用する際に向いています。 ・デジカメ ・ラジオ ・ラジコンなど電動の玩具 ・懐中電灯 ・携帯扇風機
マンガン乾電池
マンガン乾電池はテレビのリモコンなど、オンオフを繰り返すような用途や省電力な用途に適しています。たとえば、以下のような機器です。 ・テレビやエアコンなどのリモコン類 ・時計やタイマー
乾電池の取り扱いで注意したいこと
普段から何気なく使用している乾電池ですが、取り扱いを間違えると発火の危険もあるため注意が必要です。次のポイントに注意して、安全に使用してくださいね。 アルカリ乾電池とマンガン乾電池を併用しない 電池を混ぜて使うと発熱や液漏れの原因となるため、複数本の電池が必要な機器にバラバラの電池を入れるのはNGです。電池の種類はもちろん、なるべくメーカーや銘柄を合わせて使用するようにしましょう。 電池交換時は全て取り替える 使い古した電池と新品の電池を混ぜて使用すると、パフォーマンスが低下したり寿命が縮んだりしてしまいます。電池を交換する際は、古い電池を残さず全て取り替えるようにしましょう。 保管するときは金属類と一緒にしない 鍵やコインなどの金属類と、乾電池は一緒に保管しないようにしましょう。金属類と一緒に保管してしまうと、発熱、破裂、液もれの危険性があります。また、金属製のケースに保管するのも避けましょう。 充電は厳禁! 充電して繰り返し使用できる二次電池であれば問題ありませんが、通常の一次電池は充電できるように設計されていません。無理に充電すると液もれや発熱、破裂の危険があるため、一次電池の充電は厳禁です。
乾電池には推奨使用期限がある
乾電池は自己放電といって、少しずつ自然に放電する特性を持っています。そのため「推奨使用期限」が設けられており、半永久的に保存できる訳ではありません。また、乾電池の使用開始時は推奨使用期限内だったとしても、使用しているうちに期限を過ぎたり、使用中に劣化して液漏れを起こしたりする可能性がありますので、基本的には推奨使用期限内に使い切るようにしましょう。
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