太陽光が当たるだけでセルフクリーニング 夢の電気素材「光触媒」とは

更新日:2020.12.15投稿日:2020.12.15

光触媒とは、太陽の光を当てるだけで表面を洗浄する機能を持った電気素材のことを言います。
そんな魔法のようなことがあるの? あるんです。実在しますし、実用化もされています。光触媒は、身近な生活の中でどのように活用されているのでしょうか?

光触媒とは

光触媒にはさまざまな種類がありますが、能力やコストからみて「酸化チタン」という金属素材が一番用いられています。酸化チタンは、チタンという元素と酸素が結合したものです。酸化チタンに太陽の光(太陽光は電磁波の一種です。)を当てることで光触媒としての反応を示すため、室内ではなく屋外の日の当たる場所で利用する必要があります。

光触媒の機能

光触媒の主な機能は二つです。 一つ目は汚れを分解する機能(酸化分解反応)。分解出来るのは本当に表面のみですが、汚れなどに加えて細菌やウイルスやカビなども殺菌することが出来ます。 二つ目は雨水や水滴を洗い流す機能(超親水性)です。表面に水が広がり膜を生じ、水が洗い流されます。そしてそれに加えて曇り防止の機能も備わっています。 この2つが合わさることで、セルフクリーニング機能を発生させるのです。たとえば、屋外の窓ガラスなどに塗布するだけでも勝手にきれいになってくれるというわけです。本当に手間いらず、夢の素材ですね。

生活に身近な様々な光触媒使用例

数多ある光触媒の中でも、もっとも身近なものといえば洗剤です。洗剤に光触媒を含むだけで、衣服を洗濯後、太陽の光で干すと高い抗菌効果を発揮します。また、布そのものに酸化チタンを埋め込んだストッキングやマスクなども存在します。酸化チタンは無害ですので身体に触れても問題はありません。

まとめ

電気製品にはコンセントをさして利用するものだけでなく、このような使い方もあるのです。電気がとても奥深く、さまざまなシーンで利用されていることがわかったでしょう。これを機会にあなたの生活の中にある電気を探してみてくださいね。

プロフィール

どわーふ

私立大学大学院(博士前期課程)卒業後、大手メーカーで電気部品の開発業務に従事。現在はとある施設にて電気主任技術者として高圧電気保安業務を担当している。また、フリーライターとして「電気主任技術者が運営する就活転職応援サイト」を運営中。」Twitterのアカウントはこちら

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