電気機器のしくみ
伊藤菜々さんと動画で学ぼう!その4 「直流回路4. 組み合わせの計算」
これまで、オームの法則を使った直列接続と並列接続について勉強を重ねてきました。電気系YouTuber兼 電気予報士の伊藤菜々さんと一緒に勉強する動画シリーズ第四弾では「応用編」をお届けします!
直列回路は並列回路が組み合わるとき、計算はどうなるの?
今回ご紹介するのは、さまざまな回路が組み合わさった場合、それぞれの数値をどのように計算していくかについてです。「数字や計算が苦手!」「聞いただけで難しそう」という方でもご安心を。伊藤菜々さんが図をもとに、丁寧かつわかりやすく解説してくれます。早速、動画を見ながら理解を深めていきましょう。
おさらいクイズ
(1) 上の図の回路全体の合成抵抗Rを求めましょう。 (2) R1に流れる電流の値はいくつになりますか。 (3) R1にかかる電圧はいくらでしょうか。 (4) R2にかかる電圧V2とR3にかかる電圧V3を求めましょう。
答えとポイント
(1)20Ω 直列と並列とで計算方法が異なります。直列回路は各抵抗を足したもの、並列は逆数の和の逆数と考えて、回答を導きだします。並列回路の抵抗が2つの時は「和分の積」が活用できますので、
bc間の抵抗は(20×30)/(20+30)=600/50=12Ω 全体の合成抵抗は、ab間の8Ωとbc間の並列回路の12Ωの直列なので、8+12=10Ω
(2)0.5A 直列回路は回路全体と同じ電流になります。ここはオームの法則を使って回答を導きましょう。I=V/Rですので、10/20=0.5A (3)4V ここでもオームの法則を活用します。V=I×Rになりますので、0.5A×8Ω=4V (4)6V 並列回路は電圧の大きさが同じです。(3)で導き出した4Vを全体の電圧10Vから引くと、6Vという回答が出てきます。
まとめ
今までに習ってきたことを一つずつ、整理して計算する。非常にシンプルな考え方で回答を導き出すことができます。おさらいクイズが難しかった、という方はもう一度動画をじっくり観て、少しずつ理解を深めていきましょう。
次の記事はこちら!
伊藤菜々さんと動画で学ぼう!その5 「電力と電力量」
今回、伊藤菜々さんと一緒に学ぶのは、「電力と電力量」について。ここでもオームの法則をしっかり活用しますので、おさらいをかねてぜひクイズにも挑戦してください…
プロフィール
伊藤菜々(いとう・なな)
電力系ユーチューバー(電気予報士) 上智大学経済学部経営学科卒業後、金融業界に入社。その後、再生可能エネルギーファンドに転職し、電力全面自由化に伴い新電力の立上げに関わる。2019年から独立し、現在の有限会社スタジオガルを開業。事業内容としては、①会社・サービス紹介youtubeの作成 ②電力事業の立ち上げ支援 ③電力についての研修・困った時の質問窓口 などの支援をする。実績として大手新電力での新入社員・営業部員向けの短期研修や定期研修や国立大学(広島大学)での講義、電力系の展示会やセミナー等での講師を行う。
電気業界を知らない若者世代に電力×再エネ、電力×自治体、電力×イベントなど『電力×〇〇』なニュースをわかりやすく解説したYoutubeチャンネル「電気予報士なな子のおでんき予報」を2020年4月開設し情報発信中。プライベートでも第二種電気工事士の筆記試験を独学で合格。