「技術と事務スキルを磨いてマルチに活躍したい」電気保安協会入社5年目の女性電気主任技術者のいまとこれから(前編)

更新日:2025.03.06投稿日:2025.03.05

小松さんインタビューメイン1

四国電気保安協会で技術職として入社し、日々、学びながら経験を積んでいる若手職員の小松さん。普段はどのような仕事をしていて、今後、どのようなキャリアを考えているのか、たっぷりとお話を伺いました。
また、絵画が得意な小松さんの作品も併せてご紹介します!インタビューと一緒にお楽しみください🎵

技術職として入社して5年。資格取得と実績を積む

—はじめに、小松さんの現在のお仕事について教えてください。

技術職として入社し、5年になります。はじめの半年は資格取得に向けた研修を受け、1年は香川、もう1年半は高知と、計2年半、現場で働きました。現在は四国電気保安協会本部の保安事業部保安サービスグループに所属し、保安規程の改正や保安システム関係の運用・計測器の管理のほか、外部との交渉も行っています。

私の担当業務は計測器と物品の購買と予算管理、太陽電池発電設備使用前自己確認の届出を申請することです。電気主任技術者として3年間の実務経歴を蓄積している最中であったため、現場の作業と本部での事務作業、どちらも対応していました。3年の実務経験を積み上げることができたため、3月からは高知の現場で業務を行うことになっています(取材は2025年2月)。

◆とある1日のスケジュール◆

この日は朝から移動をして点検作業を行いました。点検が終了したら本部のある事務所へ戻り、終業時刻まで事務作業を行います。

点検の日は作業服で。

2023年3月20日より、10kW以上2,000kW未満の太陽電池発電設備において、「使用前自己確認」の申請が義務付けられることになりました。そのため、図面などを含めた10数枚の資料を提出しなくてはなりませんが、安全に稼働するかを確認するために重要なものなので、しっかりと目を通し、最終チェックを行っています。

事務仕事がメインの日はスマートなジャケット姿

就活で重視したのは「地元で働く」「手に職」

高校では理系科目を専攻していましたが、在校中に得意な絵画で女流展に入賞し、大学は芸術学部へ進みました。

就職活動を本格的に始めることになったとき、一番重視したのは「地元で働けること」。それに加え、技術を学び、資格を取得して長く勤められることも大事なポイントとして見ていました。父がもともと電気業界に勤めており、幼い頃から話を聞いていたので安定した業界であることは理解していたんです。両親からの勧めもあり、四国電気保安協会にエントリーをしました。

大学は佐賀県ですが、生まれ育ちは高知県。地元で働くためには、九州や都心部ではなく、地元に根付いた企業がいい。高知の人とは波長が合うといいますか…育ってきた街だからこそ、ストレスを感じずに自分らしく働けるんです。

何よりも、電気保安業務自体は生涯、なくなることがないと言われていますし、手に職があれば、仮に転職をしたとしてもどこでも活躍することができます。そうした総合的な観点から迷わず電気の世界へ飛び込みました。

—お仕事のやりがい、「ここが面白い」というポイントを教えてください。

このお仕事は電気の安定供給、つまりライフラインの一役を担う、社会的に重要な職務です。そこにやりがいを感じます。保安協会では、見習い期間を経て独り立ちができるようになると、自分でお客さんを持って、お客さんのもとで作業を行います。お客様と一対一で密にやり取りしながらニーズを汲み取り、自分から設備の改修工事についてご提案もできるため、設備を守っていることを肌で実感できるようになります。お客様とのやりとりはこれからですが、今からすごく楽しみです!

四国電気保安協会の経営理念には、「信頼される電気のホームドクターを目指します」という言葉が掲げられていますが、まさにそれを体現し、実感できるところがいちばんの魅力かと思います。

小松さんが描いた壮大で幻想的な作品は事務所内で飾られています。社内の癒しスポット🎵

—「インフラの一部を守る」。社会の中で非常に重要な役割を担っている電気保安協会ですが、四国電気保安協会職場の雰囲気はどんな感じですか?

現場も本部も、穏やかで頼れる人ばかり。年次点検(リレー試験)の準備の際に「試験器の操作方法がわかりません」と先輩に相談したら、忙しい中、時間を作って理解できるまで丁寧に教えてくださったんです。現場で困ったことがあっても、どの先輩も同じように手取り足取りちゃんと教えてくれるので非常に心強いですね。日々の点検は一人で行いますが、先輩が後輩を育てるという、助け合いの文化がしっかり根付いているため、複数人で取り組む年次点検ではあらためて、チームワークが最大限に発揮されているなと実感します。

高知支部は結構、飲みニケーションは活発なほうです。先輩や年齢が近いもの同士、自然とちょこちょこ集まる機会があります。情報交換をしたり、励ましあったり、楽しく時間を過ごしていますよ。あと、毎朝、みんなでラジオ体操をする際に「最近どう?」と声を掛け合うのも日常の光景です。

—小松さんが入社されてから現在において、仕事の中で忘れられないエピソードはありますか?

入社から3年目の見習い期間中に浄水場で大規模な改修があった際に副担当を務めたことです。地域最大級の浄水場で、設備も多く、車で移動する必要があるくらいの規模感で、普段人が出入りできない地下の設備に何度も訪れたり、見積もり作成から竣工検査の打ち合わせをしたり、更新する設備の台帳管理、図面の修正までを任せていただけたのは非常に大きな自信になりましたし、良い経験になりました。

私が担当したのは1年ほどでしたが、念入りに準備して臨みましたし、何かあれば先輩が必ず助けてくれるため、大プロジェクトではあったものの、なんとか乗り越えることができました。今後の仕事へも活かしていきたいと思っています。

プロフィール

小松 摩瑠実さん

佐賀大学芸術地域デザイン学部を卒業後、2020年に保安技術職として入協。保有資格は、第3種電気主任技術者・第二種電気工事士・認定電気工事従業者・消防設備士乙種6。

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