「技術と事務スキルを磨いてマルチに活躍したい」電気保安協会入社5年目の女性電気主任技術者のいまとこれから(後編)

更新日:2025.03.06投稿日:2025.03.07

小松さんインタビュー後編メイン2

四国電気保安協会で技術職として入社し、日々、学びながら経験を積んでいる若手職員の小松さん。前編では現在のお仕事や今のお仕事に就いた理由をお話しいただきました。後編では、これからのキャリアをメインに伺います!

女性が長く働きつづけるためには、ライフステージに合わせた働き方が必要

—小松さんが技術職として課題に感じていることはありますか?

女性技術職として、そして個人としての課題が2つあります。
1つ目は、現場勤務の場合、早朝深夜、休日出勤があるので、出産育児を考えると、「ずっと技術職として働いていけるのかな?」という不安があること。これは私だけでなく、他の女性技術職からもよく聞く意見です。会社も課題を吸い上げ、解決しようと動いてくれています。

同じ四国電気保安協会に、育休中の女性技術職の先輩がいますが、妊娠時には事務職に異動していました。現時点ではお子さんがいる女性技術職のロールモデルがいないため、どのようにキャリアを歩んでいけるか、まだ誰もイメージできないのだと思います。しかしながら、保安業務を続けたい女性技術職も多くいますので、女性技術職同士がチームとなり、何が課題で、どのように制度を変えれば保安業務を続けていけるかを提案し、変えていくことが重要だと考えています。

この日は太陽光使用前自己確認の届出に行きました。

2つ目はわたし個人の課題になりますが、自分がお客さんを持って働いた経験がないので、技術力に課題があると感じています。それに対しては3月から独り立ちするので、周りのサポートを受けながら技術力を磨いていきたいです。

また、保安技師として働くなかで課題に感じることがあれば、支部に所属していても、提案を発信できる仕組みがあるので、この制度を通して課題解決にむけて行動したいと思っています。まずは身近な課題から取り組んでいきたいですね。

たくさんの知識と経験を積んだマルチプレイヤーになりたい

このポスターのイラストも小松さん!

―――電気保安協会で働く魅力とはなんでしょうか?

技術面においては、研修のサポートが充実している点です。数ヶ月間にわたる長い研修期間に加えて、現場に配属された後もさまざまな研修があるので、技術向上に関するサポートは他社と比較しても非常に充実していると思います。上司も先輩も電気保安に関するプロ中のプロばかり。何かあっても確実にサポートとフォローしてくれますし、安心感と信頼感のある先輩たちと一緒に働けるのは何よりも強みですね。自ずと自身のスキルや知識もアップできますよ。

異業種から中途で入社される方もいらっしゃいますが、周りのサポートと研修を経て、今ではしっかり技術者として活躍されています。異業種から転職される方は、技術以外のスキルを備えていらっしゃいます。入社後は覚えることがたくさんあるので大変かもしれませんが、例えばそれまでに培ってきた営業スキルなど、別のスキルも合わせて活かすことができるのもメリットですし、私たちも学ぶことが多くあるので仕事でも相乗効果が生まれるんです。

なお、女性で技術職として採用された方は本部での事務職に配属されることもあります。長期的な視点でキャリアを考慮して、どちらも経験が積めるようにカリキュラムが組まれているため、そうした配慮もうれしい一面です。

誰でも活躍できる。それが電気保安協会です!

――どんな方でも活躍できるのは大きな魅力ですね!

女性技術職はまだまだ少ないですが、お客様のところへ訪問すると必ず声をかけていただけますし、現場でのコミュニケーションが豊かになるんです。また、以前、昇柱しての操作をしていた時に私があまり上手に登れなくて…それを目の前で見ていた他社の職員さんから「一緒に練習しましょう」と声をかけていただき、個別練習をしてくださったことがあって。そういうふうに、協力会社様やお客様からも可愛がっていただいたり、見守っていただけたりするので、とても働きやすいんです。

―――小松さんご自身は、今後どのようなキャリア形成を考えていますか?

私は、現場で技術職としての経験と本部での事務職の経験、両方を経験しています。今はまず、技術力をさらに向上させることへ注力しつつ、今後は現場でも力になれる、事務でも力になれるという強みを活かし、マルチで活躍する人材になりたいと思っています。仮に、子どもを育てながら仕事をすることになっても、現場を経験していれば事務職としても違った角度で現場への適切なフォローができますしね。

現場を十分に経験したら、次に営業やソリューションなど別の部署に所属し、多様な経験を積んでいきたいです。そうすることで後々、自分のライフステージに合わせて、自分らしい働き方を構築していくことができるんじゃないかと。電気保安とひとくちに言っても、非常に幅広い職種を経験できるんです。ですので、その時々に合わせて自分で自分のキャリアを積み上げていければと思います。

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プロフィール

小松 摩瑠実さん

佐賀大学芸術地域デザイン学部を卒業後、2020年に保安技術職として入協。保有資格は、第3種電気主任技術者・第二種電気工事士・認定電気工事従業者・消防設備士乙種6。

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