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面接で自信を持つ方法 |就活・転職活動 編-科学的な適職Q&A-
アンケートや調査で集まったキャリアにまつわる疑問から、書籍内でカバーしきれなかったものをピックアップし、『科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方』著者の鈴木祐氏に回答いただきます。
目次
Q1 就活・転職活動の面接で自信を持つ方法について
企業との面接をする際、どうしても嘘をついている気分になってしまい罪悪感が拭えません。どうすればそのような感覚を払拭できるでしょうか?
[回答]
これは本当によく聞く話です。自信とは、基本的にその仕事で成果を出すことでしか生まれないもの。ですから、まだ始めてもいない仕事で自信がないのは当たり前なのです。稀に、根拠もなく「自信を持て」といったアドバイスを見受けますが、根拠のない自信を持つ人は遺伝で決まりますので、参考にしない方が無難です。
さらに言ってしまえば、自信があるのが本当に良いのか問題というのもあります。自信についての研究で分かっているのは、根拠がない自信を持つ人は実際には能力がなく、成果も出せず、単にナルシシズムのレベルが高いだけだとわかっています。そんため、実社会でなかなか活躍しづらいと言えるでしょう。
対策の1つに、成長マインドセットを身につけることがあります。これは、自分の能力は生まれつき決まったものではなく、後から伸ばせる感覚を言うのですが、これがない人ほど罪悪感に絡め取られやすいという傾向があります。どんな人もそれなりに努力しているはずなので、自分の成果というよりか努力の総量にフォーカスして自分を褒めてあげましょう。
就活や転職だといかに面接を乗り越えるかといったゴールにフォーカスしてしまいがちですが、この面接でどんな成長ができるか、どのようなものが得られるかにフォーカスしてみるとで多少緊張が緩和されるでしょう。「いつもより大きな声で挨拶できた」など、些細なことでも良いのです。
Q2 どのくらいの期間で仕事の適性を判断すればいいか?
就いた仕事が自分に適しているかを見極めるのに必要な期間はどのくらいなのでしょうか?
[回答]
明確な基準はありませんが、ざっくり言って3カ月ほどである程度見極めることができるのではないでしょうか。3カ月おきに「科学的な適職」の中で紹介されている「ヒエラルキー分析」や「仕事満足度尺度」を試してみてください。ただし、自分が求める価値観が明確になってないと自分が幸福かどうかは判断できないので、自分の価値観をはっきりさせることが第一です。
中には「なんか嫌だな」など、非常に漠然とした感覚で物を見ている場合、いつまで経っても見極めることができません。それには、自分の基準をはっきりさせてから判断しましょう。その時に「科学的な適職」で挙げた「仕事の幸福度を決める7つの徳目」を参照にするのも良いですし、他に何か基準があればそれを取り入れても良いと思います。
職場の問題に関して調査レポートがあるわけではないんですが、1つのコミュニティに入ってから、全体がどういう価値観で動いているのか、どういう性格の人が働いているのかが分かるには、だいたい3カ月くらいかかることがほとんどです。
Q3 就活・転職活動でエージェントに相談するのはいい方法ですか?
転職や就活をする際、エージェントに相談するのはよい手段だと言えるのでしょうか?
[回答]
自分の中の可能性を広げることができるので、一つの手段として良いと言えるでしょう。広くアンテナを張っておいた方が受け取れる情報も増えます。また、実務的なことでいうと、転職サイトからの応募だけでは機械的に落とされるケースが結構ありますが、エージェントを利用すると間を取り持ってくれるケースが結構あります。ただし、エージェントの方もお仕事としてやっているので、前提として自分の価値観をしっかり定めてから相談することが大切です。
Q4 就活・転職活動をするほど、どの職がいいか決められないのですが…
「まずはやってみて合うか判断する」より「はじめからいい職に就こう」と考えすぎて前に進めません。
[回答]
これはマキシマイザー問題と言われるものです。マキシマイザーっていうのはMaximizer、つまり常に最大化を求める人のことです。
これはわりと根が深い問題で、現代人に増えつつある傾向。選択肢がすごく増えたために選択できなくなったことで、最高を求めるようになるという傾向が全てにおいて見受けられるようになっています。これに関しては自問のテクニックが必要です。そもそもなんで自分はそういう会社に入りたいのか。この質問を掘り下げて行きましょう。
パソコンが欲しいと思った時に商品を選べなかったとして、そもそもなんで自分はパソコンが欲しかったのか、文章を書きたいのか、動画を編集したいのか、そういうそもそもの目的によって選択は異なってきます。動画編集だったらスペックが必要ですし、文章を書きたいのなら軽スペックなものを優先した方が良いでしょうし。それは企業選びでも同じことが言えます。
ですから、自分がそもそも何を求めているかはっきりさせましょう。そもそも、自分にとって「良い職」とは何なのか、ということに立ち返って考えてみるのが大事です。
元記事「面接で自信を持つ方法 |就活・転職活動 編-科学的な適職Q&A-」は2020年9月8日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。
面接で自信を持つ方法 |就活・転職活動 編-科学的な適職Q&A- | ビジネスライフ(BUSINESS LIFE)
発売1週間で5万部突破、「就職・転職・キャリア設計に役立つ!」と話題の書籍『科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方』(鈴木祐 著)。→試し読み・関連記事はこちら この記事では、事前アンケート・読者アンケート等で読者の方から寄せられた「キャリアにまつわる疑問」から、書籍内でカバーしきれなかったものをピックアップ。著者の鈴木祐氏に回答いただきました。 第1回「夢を追い続けた人