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電線の形状が変わると電気の性質も変わる
電気はどのように発電所から送られてくるか、ご存知でしょうか。
電気は銅やアルミのような金属を線にした「電線」に流すことで、私たちの家庭に送られます。また、その電線の太さを変えることで電気の性質は変わってくるのです。普段の生活においてはあまり気にならないかもしれませんが、少し知識を深めてみませんか。
電線を太くすると
電線は原子で構成されており、電子が流れる際に原子が邪魔(これを電気抵抗といいます。)をします。しかし、電線を太くすることで通り道が広がるため、電気が流れやすく(電気抵抗が小さく)なるのです。電気抵抗は基本的には損失となるので、電線はなるべく太くすることが望ましいです。
電線を短くすると
電線が短くなるので原子が少なくなります。電子が原子に邪魔される回数が減少するので、電気抵抗は小さくなるのです。
電線を冷やすと
電線を構成する原子は常に熱振動し電子の流れを邪魔します。熱振動が小さくなると電子は原子とぶつかりづらくなるので電気抵抗は減少します。
まとめ
これらのような特性を考慮したうえで、電線が利用されています。身の回りにある電線について、一度観察してみませんか?きっと新たな発見ができることでしょう。
プロフィール
どわーふ
私立大学大学院(博士前期課程)卒業後、大手メーカー2社で電気部品の開発業務に従事。現在はとある施設で電気主任技術者として電気保安業務を担当。また、フリーライターとして「電気主任技術者が運営する就活転職応援サイト」を運営中。