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考えるほど悪循環!? マイナス思考をストップさせる3つの方法
「いつも良くないことばかり考えてしまう」「陰口を言われていないか心配」「ポジティブ思考になりたい」など、気づいたらマイナス思考になっている…。そんな経験はありませんか。人間関係や失敗体験を気にするのは仕方がないことですが、実は考えれば考えるほど悪循環に陥ってしまうのです。今回は、マイナス思考の悪循環を断つ手掛かりをご紹介します。
目次
どうしてマイナス思考になってしまうの?
マイナス思考は突然起きるのではなく、自分に自信がもてないときや後悔したときなど、何かしらの原因があることがほとんど。自分自身や過去の出来事を振り返って反省することは今後の成長にもつながるため大切なことです。しかし、深く考えすぎてしまうと、「もしかしたら怒られるかも…」「あの時こうすれば良かったんじゃ…」など、不安や心配ごとばかりに注意が向き、いつの間にか自分を責めやすくなってしまうのです。 一度出てきた不安は新たな不安を連想させやすく、不安要素ばかりを考え込んでしまうとマイナス思考になります。
ネガティブ思考の癖にも注意
「どうせ自分なんて…」と、悲観的な考え方が癖になっている人もいるかもしれませんが、「ネガティブなことを考えちゃダメだ」と思うと、考えた瞬間に自分を否定してしまうため、真面目過ぎる人や完璧主義な人はネガティブ思考の癖に陥りやすいと言われています。 ネガティブな考え方が癖になってしまうと、本当はうまくいくこともうまくいかなくなってしまうことがあり、成功のチャンスを逃してしまう可能性があるため注意が必要です。
マイナス思考の悪循環を断つ3つの方法
マイナス思考には自己分析できるという良さもありますが、考えすぎると気分が落ち込むといったデメリットも多くあります。しかし、人は「考えすぎないように」と言われてもなかなか考えを変えることができないもの。ここからは、マイナス思考の悪循環を断ちやすくする3つの具体的な方法を解説します。
① 他事を考えたり身体を動かしたりする
マイナス思考を避けるためには、考え事をしない時間をつくることが有効です。 人間関係や失敗した出来事を振り返るのではなく、音楽や読書などまったく異なる趣味を楽しんだり、外出やスポーツ、サークルなどで身体を思い切り動かしたりしてみましょう。「考えないようにしよう」と思うほど意識が強まってしまいますので、マイナス思考から意識を逸らすために、別の行動を起こしてみてください。
② 捉え方を変えてみる
「挑戦してもうまくいかないかもしれない」など、ついついマイナス思考に考えてしまうときは、それ以外の考えも1つひねり出してみて捉え方を変えてみましょう。 ・周りに笑われているかもしれない→周りは楽しそうに会話しているんだろう ・挑戦してもうまくいかないかもしれない→初めてやることはむしろ失敗しやすいだろう など マイナス思考は自分の思い込みから生じている可能性が高いので、考えの幅を広げることで、マイナス思考を減らしていくこともできるのです。
③ マイナス思考を紙に書き出してみる
マイナス思考は自分の思い込みから悪循環へ陥る可能性が高いため、一旦、深呼吸をして、自分の考えを紙に書き出して整理してみましょう。頭の中だけで考えると、『認知の歪み』といって人は偏った考えをする傾向があります。癖のように自動的に思いつくマイナス思考をなくすためにも、文章やチャートなどで考えを視覚化し、冷静さを取り戻していきましょう。
マイナス思考は悪いことじゃない!
「マイナス思考=ダメ」というイメージが強く、「ポジティブになりたい」とマイナス思考を否定する人は大勢います。しかし、誰でも考えすぎて悩み、落ち込み、後悔することも。「誰でもネガティブになるんだ」と捉え直し、マイナス思考の自分も大切にしていいと考えると、少し心が楽になれますよ。
プロフィール
しあん
臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。Twitterのアカウントはこちら。