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試験前のメンタル術!自己成就的予言で力を発揮する方法
期末テストや受験、就職・資格試験など、日常生活に試験は多くありますが、多くの人が試験前後に不安や緊張を感じやすいものです。試験前の気持ちは本番に影響しやすく、中には本来の実力を発揮できないという人も。
そこで今回は、現役心理カウンセラーが試験前に注意すべきこと、そしてメンタルマネジメントを行う方法について解説します。
試験前の不安や緊張は当たり前!
大事な試験で良い結果を残そうと勉強していると、「良い結果がとれなかったらどうしよう」「勉強しても良い点が取れなかったら…」という近未来への悲観や、「自分が受かる訳ない…」という自信のなさを感じることがあるかもしれません。しかし、不安や緊張を感じるからこそ勉強しようというやる気も芽生えるため、決して悪い感覚とは言えないものです。 しかし、不安や緊張が極度に高まりすぎて「自分には無理だ」という風に思い込まないように気をつけましょう。心理学には、思い込みを現実に変える心理効果があるためです。
自己成就的予言とは
心理学では、自分で自分に期待することで、無意識のうちに自分の期待を叶える行動や態度を取って現実にすることを、自己成就的予言と言います。たとえ「合格するぞ!」という根拠のない思い込みだとしても、人はその思い込みを信じて叶える力があるということです。 希望を叶える自己成就的予言は、プラスにもマイナスにも効果を発揮するため、注意が必要です。 たとえば、受験前に何度も「すべる」と言ったり、聞いたりしてしまうと、無意識のうちに受験に失敗するイメージを抱き、意欲低下から勉強に集中できなくなる悪循環も考えられます。思い込みや期待には、人の行動を無意識に変える力があるので、プラスな意味づけを図ることが大切です。
誰でも実践できる自己成就的予言
試験前に、ポジティブな思い込みをすることで実力を発揮できるようになる「自己成就的予言」について、2つ紹介します。まずは気軽に試してみてくださいね。
①「自分はできる」というイメージをもつ!
試験直前やテスト週間に、「自分はできる」という肯定的なイメージを何度も持つようにしましょう。 無根拠でも構いませんので、「合格して志望校にいる自分」や「内定して職場で働く自分」など、できる限り具体的に成功した自分をイメージすることが重要です。試験当日に落ち着いた自分で臨み、今までの成果を出すためにも、「試験で落ち着いている自分」のイメージトレーニングもおすすめ。
②目標は「~する」と言ってみる
試験前に「良い点とりたい」や「合格したい」と言う人は多いですが、「~したい」という願望から「~する」という意志に変えるだけでも効果が期待できます。 言葉の意味が変わることでやる気が出て、自分がすることが明確になることで行動も起こしやすくなり、結果として成果を出しやすくなるためです。「~したい」は願望だけで終わることがほとんどですが、自己成就的予言を叶えるために、行動しやすい「~するぞ!」に変えて宣言してみましょう。 また、心理効果の他にも「合格します!」と周りに宣言することで自分を奮い立たせることもできます。自己成就的予言としては、無理に周りに宣言せず「~する」を自分に言い聞かせるだけでも有効です。
思い込みが自分を変えるかも
自己成就的予言は、自分の思い込みや期待を叶えるための行動や態度をとることで結果を出す心理効果です。そのため、自分が行動しやすくなるように、具体的なイメージや言葉を持つことが大事ですので、はじめは無根拠なイメージや宣言であっても問題ありません。 思い込みに近い状態になり、努力するきっかけを与えてくれるものですので、「できる自分」のイメージを抱き、「~する」という目標で試験に臨んでみてくださいね。
プロフィール
しあん
臨床心理士・公認心理師。国立大学院修了後、精神科クリニックや学校現場にてカウンセラーとして従事。専門領域は臨床心理学、心理アセスメント。また、心理系大学院を目指す人のために『サイコロブログ』にて情報発信中。Twitterのアカウントはこちら。