電気の仕事を丸ごと解説!仕事内容・必要資格、やりがい、現場の声まで魅力を紹介!

更新日:2024.11.01投稿日:2023.03.19

電気業界は生活に欠かせないインフラを支える重要な業界であり、技術の進化に伴いさまざまな分野で活躍の場が広がっています。この記事では電気の仕事について、具体的な職種から、求められるスキルや資格、実際の働き方に至るまでを詳しく解説します。電気業界の仕事について興味を持っている方はぜひ、ご参考ください。

電気業界の職種①発電所から電気を運ぶ仕事

送電線作業員(ラインマン)

仕事内容

高圧送電線作業員、通称ラインマンは、発電所でつくられた電気を各地域へ安全に送るための高圧送電線(鉄塔と電線)の建設と保守・点検・修理を行います。電線や鉄塔の上など高所での作業が多く、電気が流れている状態で作業を行うため、高い技術と特別な技能が求められます。

また、地震や停電など自然災害が緊急時にも迅速に対応するなど、社会インフラを支える重要な役割も担っています。

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【地上50mの仕事場所】あなたの知らないラインマンという職業

 通称「ラインマン」と呼ばれている送電線のスペシャリストが働いている場所は普段、私達は見ることができません。ラインマンの活躍の場は地上での設計業務や工程管…

年収やキャリアパス

高圧送電線作業員の平均年収は約400万円〜600万円ですが、キャリアアップすることでさらに高い収入を目指せます。
また、電気主任技術者など、より高度な資格を取得することで、現場の責任者や管理職などへステップアップすることができ、定年を過ぎても長く働くことができるのもポイントです。

必要な資格

特に必要な資格はありませんが、業務に従事しながら「電気工事士」や「高圧電気取扱者」などの資格を取得できる環境があるため、異業種から転職をする人も少なくはないようです。
また、安全に作業を行うために、高所作業に関する資格や安全対策に関する訓練を必ず受ける必要があります。

→【関連記事:準備中】ラインマンになるための持っていた方が良い資格

メリットと将来性

高圧送電線作業員は社会インフラを支える重要な職業であり、電力需要が続く限り、その役割がなくなることはありません。
また、技術革新が進む中でも、安全対策やメンテナンスの分野での人材は引き続き求められます。

電力の安定供給を支えることで、社会への貢献度が高く、やりがいを感じられるでしょう。

働き方と現場の声

高圧送電線作業員は、屋外での高所作業が中心で、天候に左右されることも多い職業です。緊急時には夜間や休日に出勤することもあります。
現場では、「仕事の緊張感はあるが、電力供給を支える重要な使命感を感じる」「チームワークが重要な仕事で、日々の達成感がある」といったポジティブな声が多く聞かれます。

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電気予報士・伊藤菜々さんレポート!「ラインマンって何?お仕事現場に一日密着!」

ラインマンとは送電線の工事を行う人達のことで、鉄塔の上に登って作業をしたり、電線の張り替え工事をしたりします。上空50メートルを超える場所で作業をすること…

電気業界の職種②ビルに電気を巡らす仕事

電気工事士

仕事内容

電気工事士は、建物や設備に電気を供給するために、配線や機器の設置、保守、修理を行います。
住宅やオフィスビルから工場、商業施設まで、幅広い現場で活躍し、電気の流れを操るプロフェッショナルとして、現場の安全を確保しながらインフラを支えます。

→【関連記事:準備中】電気工事士を徹底解説!

年収やキャリアパス

電気工事士の平均年収は350万~500万円程度とされていますが、勤務する会社の規模や仕事内容、経験値、資格(一種または二種)、勤務地により異なります。
また、現場リーダーや管理者へのステップアップ、さらには電気主任技術者などの上級資格取得によってさらなるキャリアアップが可能です。

必要な資格

電気工事士として働くには、「第二種電気工事士」の資格が基本となり、さらにステップアップするためには、「第一種電気工事士」資格が必要です
これらの資格は、国家試験に合格することで取得できます。

→【関連記事:準備中】電気工事士になるために必要な資格

メリットと将来性

電気工事士は、どんなに技術が進化しても安定的に必要とされる職業です。
今後、電気の需要は増えていくと予想されるため、仕事がなくなることはありません。また、資格取得によって自分の市場価値を高め、将来的に独立する道もあります。

働き方と現場の声

現場では体力を使う作業も少なくはありませんが、施工が完了したときの達成感や、人々の生活を支える仕事に誇りを強く感じられる職業です。
多くの電気工事士が「やりがい」を強く感じながら仕事に従事しています。

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「灯りをともす人を、“光のあたる人”へ」電気工事士が輝く環境づくりに尽力する那覇電協の棚原さやかさんへインタビュー!

現場の仕事や管理の仕事を経て、現在は那覇電気工事業協同組合で人材不足や賃金アップ、電気工事士の地位向上など、さまざまな課題解決に取り組んでいる棚原さやかさ…

電気工事施工管理技士

仕事内容

電気工事施工管理技士は、ビルや工場、公共施設などの電気工事現場において、工事の計画・進行管理を担う専門職です
現場の指揮から、作業員の安全指導や進捗管理、資材調達、予算管理まで、プロジェクト全体の円滑な進行をサポートします。施工計画書の作成や品質の確認、検査立ち合いなども業務に含まれ、とくに大規模な工事現場では、関係者をまとめるためにも電気工事施工管理技士の存在が欠かせません。

年収やキャリアパス

一般的に400万円〜700万円程度と言われていますが、現場の規模や担当するプロジェクトの大きさにより異なります。
施工管理技士としての経験を積んだ後、現場監督や工事部長、プロジェクトマネージャーなど、さらに上位の管理職へ進むことが可能です。

必要な資格

電気工事施工管理技士として働くためには、国家資格である「電気工事施工管理技士」の取得が必須です。
この資格には1級と2級があり、1級は大規模な工事を管理できる技術者として認められ、2級は中小規模の現場での管理が可能です。資格を取得することで、現場責任者としての信頼が高まり、業務の幅も広がります。

メリットと将来性

電気工事施工管理技士の大きなメリットは、プロジェクト全体を管理する立場として、責任ある役割を担えることです
また、インフラ整備や建設業界における電気工事は需要が高く、特に再生可能エネルギーやデータセンターの増加により、今後も安定した需要が見込まれます。

働き方と現場の声

施工現場で、中心になって現場を動かします。
朝早くから現場に入り、作業員への指示や進捗確認を行う一方、報告書の作成や各種資料の整備など、オフィスワークも必要です。現場では、「計画通りに工事を進め、スケジュールを守ることが求められるが、プロジェクトが無事に完成した時の達成感が大きい」というポジティブな声が多く上がります。

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会社で働く人にとって人事異動は付き物ですが、今まで経験したことがない業務に就くのは、期待と同時に不安を抱えるもの。甲信電気で働く宗岡いずみさんもそうでした…

電気通信主任技術者

仕事内容

電気通信主任技術者は、通信設備全般の管理・運用を行い、電気通信回線や機器の設置、保守、運用において責任を持つ国家資格保持者です
通信設備の安全性・信頼性を維持するための監督業務、技術的なトラブルシューティング、そして作業員への指導・監督が具体的な業務です。大規模なネットワークシステムの設計や運用、保守管理など、責任範囲が広いのが特徴と言えるでしょう。

年収やキャリアパス

経験や勤務地によりますが、電気通信主任技術者の平均年収は400万円から700万円程度です
経験を積むことで、ネットワークエンジニアやITインフラ管理者、さらには通信業界のマネジメント職への昇進も可能です。特に大手通信企業では、プロジェクトリーダーや技術部門のマネージャーとしてのキャリアパスが期待でき、昇進によって年収アップのチャンスもあります。

必要な資格

電気通信主任技術者は、国家資格であり、「第一種」「第二種」「第三種」に分かれています
第一種は大規模な通信設備の監督・管理を行うことができ、第二種は中規模、第三種は小規模な通信設備の管理が可能です。

メリットと将来性

電気通信主任技術者の最大のメリットは、通信業界での高い専門性を持ち、社会的に非常に重要な役割を果たせる点です
5GやIoTといった次世代通信技術の普及に伴い、通信インフラを支える技術者としての需要は今後も増え続けることが予想されます。また、技術の進化に伴い、資格保持者は絶えずスキルアップの機会があり、キャリア形成の面でも非常に有利です。

働き方と現場の声

電気通信主任技術者は、通信設備の管理・運用が中心ですが、現場でのトラブル対応や新規設備の設計・導入に携わることもあります。
現場からは「通信インフラを守る責任が大きく、やりがいがある」「新技術に触れる機会が多く、常に学び続けられるところが面白い」といった声が多く聞かれます。

CADオペレータ

仕事内容

電気分野のCADオペレータは、設計者の指示にもとづき、電気設備や回路の図面を作成する専門職です。
CAD(コンピュータ支援設計)ソフトを用いて、建築物の配電図や配線図、電気設備図などを作成し、設計図の精度と効率を高めます。これにより、設計から施工までの過程がスムーズに進行します。建設やインフラ整備において、正確な電気図面の作成は非常に重要です。

年収やキャリアパス

CADオペレータの年収は、経験や所属する企業によって異なりますが、一般的には300万円〜500万円程度が多いです。
キャリアパスとしては、CADオペレータから設計士やプロジェクトリーダー、さらに専門的な電気設計技術者へとキャリアアップすることも可能です。また、電気以外の分野でもCADスキルは求められており、他業界への転職も視野に入れることができます。

必要な資格

CADオペレータとして働くために特別な資格は必要ありませんが、「CAD利用技術者試験」などの資格を取得することで、スキルを証明することができます。
また、電気に関する知識があることで、電気設備の図面を効率的に作成でき、仕事の幅も広がります。電気工事士や電気主任技術者などの資格を併せて取得すると、電気分野での信頼性がさらに高まります。

メリットと将来性

CADオペレータは、図面作成という技術的なスキルが求められる仕事であり、特に電気業界では多くのプロジェクトに関与できる点が大きなメリットです。
また、CADスキルはあらゆる業界で需要が高いため、今後も安定した雇用が期待できます。特に電気分野では、再生可能エネルギーの導入や電力インフラの整備が進む中、CADオペレータの需要はさらに増える見込みです。

働き方と現場の声

CADオペレータの働き方は、オフィスでの作業が主となります。設計者やエンジニアと連携しながら、図面の修正やデザイン作成を進めていきます。
現場での実際の作業を見る機会もあるため、設計図がどのように現場で活用されているかを学べることが多いです。現場からは「設計者とのやり取りを通じて図面が完成し、それが現場で形になった時にやりがいを感じる」という声が多くあります。

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電気通信工事担任者

仕事内容

電気通信工事担任者は、電話回線やインターネット、LANなどの通信設備を設置・維持・管理する専門職です。
この資格は、通信設備の設計・施工やメンテナンスを行うために必要な国家資格です。具体的な仕事内容には、通信機器や通信ケーブルの設置、配線作業、ネットワークの設定・保守、障害対応などがあります。インフラの重要な一翼を担う仕事であり、情報通信技術(ICT)の進化に伴い、ますます需要が高まっています。

年収やキャリアパス

電気通信工事担任者の年収は、300万〜600万円程度が一般的ですが、経験やスキルによって異なります。
通信インフラ整備の需要は増加しているため、長期的に安定した職業です。キャリアパスとしては、通信設備の設計や管理に携わるエンジニアへの昇進や、施工管理やプロジェクトリーダーとしての役割を担うことも可能です。また、電気通信関連の企業で、技術部門や企画部門に進む道も開かれています。

必要な資格

電気通信工事担任者として働くためには、国家資格である「電気通信工事担任者資格」が必須です。
この資格には、AI、DI、DDといった種類があり、それぞれ通信設備の取り扱い範囲が異なります。資格を取得することで、通信回線や機器の設置、保守作業を合法的に行えるようになり、信頼されるエンジニアとして活躍できます。また、関連する資格として「情報通信技術者」や「ネットワークスペシャリスト」といった資格も取得すれば、より幅広い業務に対応可能です。

メリットと将来性

電気通信工事担任者になるメリットは、現代社会に不可欠な通信インフラを支えるという重要な役割を果たせることです。通信技術の発展に伴い、新しい技術やサービスが次々と登場するため、常にスキルアップが求められますが、それが仕事のやりがいにもつながります。
また、5GやIoTの普及によって、通信インフラ整備の需要が急増しており、将来的にも安定した職業といえます。

働き方と現場の声

電気通信工事担任者の仕事は、現場での作業が中心です。
工事現場やオフィスでの配線作業、通信機器の設置や修理などが主な業務です。現場作業では、スケジュール管理や安全対策が重視され、チームで協力して作業を進めることが多いです。
現場からは「通信が正常に動作した瞬間に達成感を感じる」「インフラを支える使命感がある」といった声が上がっています。

電気業界の職種③電気を保安する仕事

電気主任技術者

仕事内容

電気主任技術者は、ビルや工場など大規模な施設で、電気設備の保安管理や点検を行います
法令で定められた職務であり、企業や公共施設などの電気設備が正常に稼働し、安全に使える状態を保つ責任があります。電気設備の保守・管理だけでなく、異常があった場合には迅速に対応し、トラブルの原因究明や修理も行います。

→【関連記事:準備中】電気主任技術者を徹底解説!

年収やキャリアパス

電気主任技術者の平均年収は500万円〜800万円ほどで、大手企業や公共施設で働く場合はさらに高収入を得られるケースもあります。キャリアパスとしては、設備の管理者からエンジニアリングマネージャーや電気設備管理全体の責任者へと進むことができます。

必要な資格

電気主任技術者として働くためには、国家資格「電気主任技術者」の取得が必須です。扱う電気設備の規模や種類によって第1種、第2種、第3種と必要な資格が異なります。特に第1種や第2種は、大規模な工場や電力会社などで働く際に必要です。

→【関連記事:準備中】電気主任技術者になるために必要な資格

メリットと将来性

電力供給における安全性が重視される社会において、電気主任技術者の役割はますます重要視されています。
また、設備が大規模化・高度化する中で、専門的なスキルを持つ技術者が今後も必要とされるため、将来性も高い職業です。

働き方と現場の声

電気主任技術者の多くは、設備の保守点検のスケジュールに従って業務を行いますが、緊急時には即座に対応する必要があります。
現場では、問題が起きないように予防保全を行うことが重視され、「常に安全を意識した作業が求められるが、その分やりがいを感じる」といった声が多くあります。

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電気業界に飛び込むための第一歩

電気業界には、多様な職種と幅広いキャリアパスがあり、社会の基盤を支える重要な役割を果たすことができる業界です。発電所から電気を運び、ビルに電気を巡らせ、設備の安全を守る仕事まで、どの職種も将来性とやりがいを感じることができる職種です。

WattMagazineサイトでは、電気工事士や電気主任技術者をはじめ、電気業界での可能性を広げるための情報をお届けしています。電気業界への扉を開け、あなたの未来の可能性を広げていきませんか?

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