現場レポート
小学5年生で電気工事士に!独学で国家資格に合格した浅沼琉音くんにインタビュー
昨年12月、関東電気保安協会はある少年と出会いました。水戸市在住の浅沼琉音(あさぬまりゅうと)君。なんと、小学5年生で国家資格の第二種電気工事士に合格したというのです。なぜ受けようと思ったのでしょう?どんな勉強を?将来の夢は?さまざまなお話を聞かせてもらいました。
出会いは、日立市で開催された「青少年のための科学の祭典」
出会いは、日立市で開催された「青少年のための科学の祭典」。子どもたちに科学の面白さを伝えるイベントに出展していた関東電気保安協会茨城事業本部のブースを琉音君親子が訪れたことでした。「この子、電気工事士に受かったんです」という言葉を聞き、「すごい子がいる」とすぐに協会内で話題になりました。ほぼ独学、ネットを活用
資格を取ろうと思い立ったのは、2018年にテレビ番組で、電気工事士の資格を持っていて自分でなんでも工作してしまう人を見たのがきっかけでした。最初は「親子で資格を取ろう」と勉強を始めましたが、両親は早々に撤退。以降、両親のサポートを受けながら、ほぼ独学で合格までたどり着きました。 筆記試験は市販のテキストや配線図を学ぶキットなどに加え、インターネット上の情報も活用して勉強しました。続く技能試験の対策にも、動画サイトで見られる作業手順の再現動画などが大いに役立ったといいます。練習を重ねるうちに、琉音君の手にはいささか大きく見える工具も問題なく扱えるようになりました。
電気の工事で気をつけていること
資格を取って終わりではなく、実際に祖母の家のコンセントを交換するなど、身につけたことを生かしています。幼少から通っている公文で指導の先生が「教室の屋根に太陽光パネルを付けようか」と言ったときは、翌日に配線図と材料一覧、見積書を持参したそうです。 工事作業にあたって気をつけていることを聞くと、「関東電気保安協会さんから、工事を行う前には検電器で電気が来ていないことを確認するようにアドバイスをもらいました。これからはブレーカーを切るだけでなく、作業前に検電器を使って安全に作業をしたいと思います」と話してくれました。
将来は電気の仕事に
将来は電気関係の仕事に就きたいという琉音君。特に環境に優しいエネルギーシステムに関心があり、「新しいエコな車も作りたい。災害のときに給電したり信号をつけたりする車を普及させたい」など、夢は大きく広がります。未来の社会を支える若き電気技術者の姿を頼もしく感じました。
この記事は、関東電気保安協会が発行している「電気と保安」No.558 2020年3・4月号に掲載されたものです。
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