電気機器のしくみ
電気と生物は密接に関わりがある…?自分で電気を生成する生物とは。
私たちの生活に不可欠な電気は、火力や風力、原子力などの動力を経て発電し、各家庭に配電されます。昔理科の実験などで電気を作ることに挑戦した経験がある人もいるかもしれませんが、自然界にも電気を生成する生物が存在するのです。
電気生成生物の代表、電気ウナギ
自分で電気を生成する生物でもっとも有名なのは「電気ウナギ」でしょうか。 電気ウナギ以外にも電気ナマズやシビレエイなど、海水生物の中には電気を自ら生成する生物は多数存在します。 電気ウナギは一体どのように電気を生成するのでしょうか。 私たち人間は微量ながら体内で電気が流れており、脳からの指令を電気信号として筋肉などに送り体を動かしています。電気ウナギは、この電気信号を受け取る筋肉が、発電板となり、この発電板が数千枚から1万数千枚体内にあるのです。
1枚あたりの発電量は小さいものの、数千枚以上となるとかなりの電力です。場合によっては500V以上の電力となり、他の動物が触れると死ぬ場合もあります。 電気ウナギ自体も高い電流を浴びてダメージを受けると思いきや、体には多くの脂肪が蓄えられているので、電気自体が絶縁しほとんどダメージを受けません。電気ナマズやシビレエイは電気ウナギ程強い電気を発生させませんが、危険なことには変わりないので、刺激しないようにしましょう。
太陽光発電を自分の体で?!オリエントスズメバチ
日本にはミツバチやアシナガバチ、スズメバチなど数多くの種類の蜂が存在しますが、インドなどに生息する「オリエントスズメバチ」はなんと自分の体を利用して太陽光発電をしています。 具体的には、蜂の体は茶色と黄色の縞模様になっていますが、このオリエントスズメバチに限って、茶色の部分で太陽光を浴びて、黄色の部分で発電しています。
しかし、その発電量は非常に少なく、この電力を何に使っているのかは分からず、現在研究中なので、近い将来蜂が電力生成に貢献する未来があるかもしれませんね。
電気って美味しいの?電気を食べるバクテリア
電気を生成…ではなく、中には電気を食べる生物もいるんです。 生物は通常、何か食物を食べて、それをエネルギー源として活動しますが、何も食べないと栄養も取れずに最悪生きていくことができません。 「バクテリア」は、厳密には電気ではなく「電子」を自身の細胞内に取り込んでエネルギー源にしています。
この電気を食べる微生物の発見は、生物が生存できる環境の可能性が広がる大発見でした。 オリエントスズメバチ同様、バクテリアがこれからの生活に今後大きく関わってくるかもしれません。
実は電気と関係ない?生物
電気クラゲ
正式名称は「オワンクラゲ」と言い、青白く発光しますが、この光も発電した光ではありません。体内に「GFP」と呼ばれるタンパク質と「イクオリン」と呼ばれるこちらもタンパク質があり、これらが刺激を与えたり興奮したりすると、体内のカルシウムと反応して青白く光るのです。
ヒカリゴケ
「ヒカリゴケ」と呼ばれるキノコは緑色に発光しますが、ヒカリゴケ自体が発電している訳ではありません。ヒカリゴケの細胞は特徴的な構造になっており、光を集めやすい構造になっています。その構造に光を当てると、ヒカリゴケ内部の緑色の細胞に反射して緑色に光っているように見えます。鏡みたいなものと言えるでしょう。
まとめ
今回は電気に関わりのある生物について解説しました。今後生物を利用して発電する仕組みが作られれば、私たちの生活は大きく変わるでしょう。今後の研究には注目したいですね。
プロフィール
kiki
2児のパパ。主に資格取得を目指す方に向けて攻略記事を、他には案件の紹介、ジャンルを問わない雑記記事を書いています。
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ブログでは、今回の電気工事士以外にも危険物甲種や高圧ガス、ボイラー技士など主に工業系の資格をメインに解説しています。