電気の資格のアレコレ
これは何に使う?電気工事士がよく使用する工具・測定器まとめ
第二種電気工事士の学科試験では、普段見ることのない工具や測定器に関する問題が出題されます。写真と名称をひたすら覚えていく勉強法が一般的ですが、工具の使い方や、それを使用した実際の工事の様子を紐づけて覚えることで、より理解が深まります。今回は、学科試験に出題される、工事士がよく使用する工具や測定器についてご紹介します。
目次
筆記で出題される不思議な工具・測定器
「工具」と聞いて、すぐに思い浮かべるのは家庭でもよく見かけるドライバーやペンチですが、電気工事士はケーブルや特殊な器具を扱うことから、不思議な形の工具や、様々な測定器が一般的です。
1.電気工事に使用する特殊な工具の一部
2.電気工事使用する測定器の一部
なぜ特殊な工具や測定器が必要?
これらの特殊な工具や測定器が必要な理由は、実際の工事や作業の様子をみることで理解ができます。
例1:金属管工事
一つ目の例は金属管工事です。金属管工事は、金属管の中にケーブルを通して配線する工事方法です。木造建築の外壁側面以外はどこでも施工可能で、点検できない隠ぺい場所や湿気の多い場所でも施設できるため、広く利用されています。金属管によっては場所に合わせて形を変える必要があり、その作業にも特殊な工具を使用します。
例2:金属製プルボックス、鋼板への穴開け作業
二つ目は、金属部分への穴開け作業です。ケーブルの繋ぎ目を収納する金属製プルボックスや建物の鋼板にケーブルを通すため、穴を開ける必要があります。この固い金属への穴開けにも特殊な工具が使われます。
第二種電気工事士の試験で出題される「工具・測定器にまつわるこんな問題」
工具も測定器も、名称や用途を解答する問題が必ず出題されます。覚えていれば確実に得点できますので、通常の暗記と併せて、特徴や工事の流れと合わせて覚える方法もオススメです。
工具や測定器の覚え方
ここまで様々な工具や測定器を見てきましたが、似た形状や名称で覚えにくいものも多くあります。
具体的な見分け方についていくつか事例をご紹介します。
1)電線同士を接続する工具の見分け方
電線同士を接続する工具には、「圧着工具」と「圧縮工具」があります。
①圧着工具:ダイス(ネジや棒状の部品)の雄刃が突起して、この突起した雄刃(白丸部分)を一点で押し込んで圧着する。
②圧縮工具:接続するのに上下から潰して(白丸部分)接続する。油圧式は専用のコネクタがある。
よって、①②の見分け方は、突起が一つなら①、突起が二つなら②と判断します。
2)計測器の見分け方
測定器は似たような形状が多くありますが、それぞれの特徴を覚えていれば確実に見分けることができます。
電気工事士は暗記が多い試験です。少しでも楽しく、印象に残る方法を考え、1点でも多く得点できるように工夫することが、合格への近道です。
プロフィール
TAC電気工事士講座 三原 政次(みはら まさじ)講師
1950年鹿児島県生まれ。東芝テクノネットワーク(株)を経て「オフィスみはら」として電気工事や家電製品についての講師業を開設。現在は大学非常勤講師、企業講師としても活躍中。
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