電気業界へ転職ガイド
就活を始める前に!知っておきたい危険なバイアス6選
就活には様々な決断がつきもの。
「どの業界を中心に就活を進めようか」「早めにインターンに行っておくべきだろうか」と、就活を進めていくと無数の決断が必要だと気付きます。
この記事では発売1週間で5万部突破の話題書『科学的な適職 4021の研究データが導き出す、最高の職業の選び方』から、そうした決断をする前に知っておきたいバイアスについて紹介します。
目次
人間の脳に巣食う恐ろしい「バグ」バイアス
人間の脳には適職選びを間違った方向に導く「バグ」が存在することをご存知でしょうか。
行動経済学で「バイアス」と呼ばれるこの「バグ」には、さまざまな種類があり、意思決定を誤らせるもの、記憶をゆがめるもの、人間関係を乱すものなど、あらゆる方向から私たちを間違った道に誘い込みます。ここでは就活の失敗につながりやすい厄介なバイアスを6つご紹介します。
【バイアス①】自分の信じたい情報だけを信じる「確証バイアス」
自分がいったん信じたことを裏づけてくれそうな情報ばかりを集めてしまう心理
典型例としてあげられるのが、「いまの時代はフリーな働き方が最高だ」と思い込んだ人が、独立して成功を収めた人の情報ばかりを集め、同じような考え方をする仲間とだけ付き合うようにこと。一度、この状態はまってしまうと、企業の良いニュースや独立に失敗した人の情報には目もくれず、自分と違う生き方を好む人たちを批判し始めてしまう場合も。
【バイアス②】選択肢に左右される「アンカリング効果」
選択肢の提示のされかたによって、まったく異なる決定をしてしまう心理
たとえば、あなたが転職先を選ぶ最初の段階で「年収500万円」の企業に心をひかれたとしましょう。すると、この「年収500万」という数字が基準値になってしまい、「お金は重要ではない」と頭で理解していても、どうしてもそれ以下の年収では物足りなく感じてしまいます。
【バイアス③】裏づけのない情報が刷り込まれる「真実性の錯覚」
くり返し目にしただけの理由で、その情報を「真実に違いない」と感じる心理
ニュースサイトなどで「これからの働き方は従来のルールが通じない」「今後は個人の能力が問われる時代だ」といった文言に何度も触れることで、そこに数字やデータの裏づけがなくとも事実だと思い込んでしまう場合があります。
【バイアス④】重視するポイントを過大評価「フォーカシング効果」
職探しにおいてあなたが重要視するポイントが、実際よりも影響力が大きいように感じられてしまう心理
「Googleのように社食が充実していたら最高だな」と思う人からすれば、社食がもたらす喜びが必要以上に大きく見えますし、「福利厚生だけは譲れない」と考える方は、福利厚生を重んじる会社が実態より、”良い”と感じてしまいます。
【バイアス⑤】メリットがない選択にはまってしまう「サンクコスト」
いままでたくさんの時間とお金を使ってきたからという理由で、メリットがない選択にこだわり続けてしまう心理
何年もがんばって働いてきた職場であれば、いかに業績が傾いてきたとしても、すぐに転職を決意するのは難しいでしょう。過去と自分を切り離すのは容易な作業ではなく、これまたあなたの幸福を下げる要因となります。
【バイアス⑥】手軽な情報に飛びついてしまう「感情バイアス」
自分の考えが間違っているという確かな証拠があっても、ポジティブな感情を引き出してくれる情報に飛びついてしまう心理
厳しい事実を受け入れるのは誰にとっても辛いものですが、ネガティブな感情を避けたいあまりに「好きを仕事にしよう!」「10年後の有望な企業はこれだ!」という情報にばかり意識が向かう現象は、誰にでも覚えがあるのではないでしょうか。
バイアスを取り除く第一歩は自分の問題として考えること
これらのバイアスについて、「そういう人っているよね」と客観視するのではなく、自分自身はどうだろうか、と投げかけて見てください。
バイアスを取り除くには、「もしかしたら自分も知らず知らずのうちにバイアスに陥っているかもしれない」と当事者意識を持って考えてみることが一番の方法です。就活の中でさまざまな決断をする際に、これらのバイアスに陥っていないかチェックしてみてくださいね。
元記事「就活を始める前に!知っておきたい危険なバイアス6選」は2020年3月26日にBUSINESS LIFEに掲載されたものです。
就活を始める前に!知っておきたい危険なバイアス6選 | BUSINESS LIFE
就活には様々な決断がつきもの。 「どの業界を中心に就活を進めようか」「早めにインターンに行っておくべきだろうか」 などと、就活を進めていくと無数の決断が必要になることに気付きます。 やっとの思いで決断した後「あの時こうしていれば……」「違う道を選んでいたら……」と後悔してしまう人は多いのではないでしょうか? そこで、この記事では発売1週間で5万部突破の話題書『科学的な適職 4021の研究データが導